コガモのシチュー
ちなみにコガモというのは、子供の鴨ではなくて、そういう種類の小型の鴨である。
小さいから肉の量も少ないし、ほとんど流通しないけれど、鴨の一種だから食べたら旨い。
最初は焼いて食べようかな?と思ったけれど、ガラもあったので、煮込むことにした。
ガラから良い味が出るだろうと考えたのだ。
コガモは牛乳に2日ほど浸して臭みを抜く。
これは結構効果的な手法だ。
フライパンに上等なベーコンを敷き、カリカリになるまで焼いて油を出す。
その油でコガモをしっかり焼き付ける。
フライパンをキレイにして、バターを加え、小麦粉を炒める。
いわゆる「ルゥ」を作るのだ。
ルゥというのは、市販されていて、カレーライスやシチューの素くらいに思っている人が多いし、カレーソースのことまでルゥと呼ぶことが一般的になりつつあるので、個人的には誤用としても過ぎるのではないかと思っている。
本来のルゥとは、小麦粉をバターで炒めたものなのだ。
小麦粉から油分が浮くくらいまで、弱火でしっかり炒め、少しキツネ色になった状態でお湯を加えて糊化させる。
今回はコガモの風味を活かしたいので、牛乳は使わないのだ。
鍋にコガモとベーコンを入れ、ザク切りにした白ネギをたっぷり加え、ルゥと赤ワインでグツグツ煮込む。
煮込み時間は2時間くらいだったかな。
仕上げに塩で味を整え、味見してみるとなかなかの旨さだった。
ガラにへばりついた肉をこそげて食べても旨いし、もも肉などはレバーっぽい風味があって素晴らしく旨い。
さらにソースへダシが出ていて、それだけを食べても旨かった。
内臓も適度な癖が、むしろ風味になっている。
さすがジビエは楽しいなと再確認した。
こういう料理を食べてしまうと、自分もハンティングをやりたくなってしまう。
元々、食べることが好きだから、食材にも興味を持っている。
ただ、四つ足を捌くのは今の僕には無理っぽいので、鳥専門というのもアリかな?と考えたりしている。
それならば、散弾銃じゃなくて、エアライフルでも何とかなるし。
しかし、これ以上、趣味を増やすのはどうだろう?と思ったり。
僕はどんなことでも中途半端なのは好きじゃなくて、始めたら割と凝ってしまうので、もう少し考えてみたい。
穫った後はきっちり食べたいので、その時間も考えると、今の生活では時間の捻出が不可能だなぁと悩み中なのだ。